ややもす

偽物のような風景と、ものさし。

体温計は?

mario & pacman

マリオは関係ないです。

フリーター時代にビジネスホテルのフロントのバイトをしていて、その時の体験で個人的にはちょーおもしろいことがあるんだけれど、これを何度人に話しても上手に話せずにビミョーな感じになってしまう。
いや、個人的に面白かっただけで全然面白くないのかもしれん。
というわけで、今後はもうこのネタは封印したいので、最後に書いておく。

とある団体客がチェックインに来た。とあるというか、まぁなんかのプロレスの団体らしいんだけど、自分は全くプロレスに疎くてよーわからないし、マッチョな団体がゾロゾロ歩いてて、ほーすごいなーとは思えど、それ以上の興味もなかった。

深夜に外出から帰った外人レスラーの一人がフロントに来て「体温計は?」と聞く。
さすがレスラー、体調管理は大事ですよねと思い「オォ、オウケイ!ショウショウオマチクダサイ―!」と裏へ行く。
実際にホテルのフロントに体温計を借りにくる人は少なくない。ちなみにかぜ薬等も「これはプライベートで私からのサービスですよというていで」渡す事もできる。実際にホテルとして渡すのは色々法律的にも難しいらしいのだけれど、深夜に薬を手に入れるのも難しいし、市販の風邪薬程度なら、とおすそ分けをすることもある。

とりあえず体温計をレスラーに手渡したところ「オオゥ…タイオンケイヮー…(´・ω・`)」と非常にしょぼんな表情。
あれ?なんか間違えたか?とこっちもハテナな顔をしつつ
「体温計?じゃありませんか?」
「ノー、タイォンケイワー」
「タイオンケィ?」
「タイォンケワー」
とやりとり。

通常ホテルでは団体客は他のお客様とは別に、チェックインをスムーズに済ませる為の団体客リストがあり、それを使ってチェックイン作業をするのだけれど、フロントの中に置いてあるそのリストが挟まったボードを「タイョンケィワー( ・`ω・´)」と言いつつ指さす。

ボードを手渡すと、彼が指さしたのは

「太陽ケア (○○○号室)」

と書かれた行だった。
そうです!彼は自分が何号室か忘れていたので、名前を伝えてカギを渡して欲しかったのです!!!

タイヨウケアー

タイオンケイワー

お……おう。(もう言わないぞ)

太陽 ケア (全日本プロレス オフィシャルサイト 選手名鑑)