落ち着かせるように、ゆっくりと呼吸をして、頭のなかで唱えるように繰り返す。この奇妙な人間がとった奇妙な行動に気持ちをグラつかされても、それを見た他人がさらにギョッとするような奇妙な反応を見せたとしても、恐らくこんな事は言葉にしてしまえはそれほど奇妙ではないし、誰かに伝えてみればある程度は共有されるし、きっとそういったことをする必要もないくらいのありふれた事なんだ、と。
自分が生真面目に、何かを責めるように見つけた奇妙さや、それに対する奇妙に思えた反応も、特別な何かだとして自分の中で大きく肥らせてしまっては駄目だ。世の中にありふれた僕にとっての奇妙さに、大切な時間を奪われないように。